2020年7月の記事一覧
馬城会瓦版2020 第19号~「相中相高八十年」より 創立期6~
記念誌「相中相高八十年」より (創立期その6)
第1回生の進学学校別統計
下記は、1910年欄による統計表の一部から転記したが、馬城会会員名簿の記載と幾分異なるので、
概要資料として見ていただきたい。
東京帝國大学 7 東京高等商業学校 2 神戸高等商業学校 1
陸軍士官学校 6 陸軍経理学校 2 台湾国語学校 1
臨時教員養成所 4 慶応義塾大学 2 東京商業教員養成所 1
早稲田大学 3 慈恵会医学専門学校 2 林業講習所 1
仙台医学専門学校 3 東京高等工業学校 1 海軍兵学校 1
盛岡高等農林学校 3 東京農業専門学校 1 東洋協会学校 1
東京外国語学校 2 京都高等工業学校 1
卒業生入学学校別統計(第14回生までの統計と推定される)
下記は、『学友会雑誌』第15号に記載されていた第14回生までと推定される統計から引用した一覧の抜粋である。約半数が進学している。ただし、所在地複数?と思われるもの、省略されたり名称は、当時と現在のものとが混在していた。そこで、できるだけ当時の名称に変更してみました。『学友会雑誌』であり、記念誌編集時に分かりやすく?変更したものもあると思われる。
いずれにしても、進路状況は、現在の中国、台湾など広域にわたり、驚嘆すべきものである。
師範学校本科二部(註1) 113 東京帝国大学実科(註2) 8 外国語学校 5
東京帝國大学 27 東京高等工業学校 8 國學院大学 5
仙台医学専門学校 26 東京高等商業学校 7 主計候補生 4
仙台高等工業学校 21 慶応義塾大学 7 千葉医学専門学校 4
士官候補生 20 東京高等師範学校 6 台湾國語学校 4
盛岡高等農林学校 19 東京蚕糸学校 6 慈恵院医学校 4
早稲田大学 15 商船学校 6 臨教養成所 3
東北帝国大学実科(註2) 12 水産講習所 6 小樽高等商業学校 3
高等学校(註3) 10 歯科医学校 6 旅順工科学堂 3
海軍兵学校 8 東亜同文書院(註4) 6 他23校35名 総計408名
(註1)当時の中学校卒業を入学資格とする。師範学校は、卒業後教職に就くことを前提に授業料がかか
らず、生活も保証されていたという。近隣には、福島県師範学校、宮城県師範学校など。
(註2)農科大学実科と思われる。
(註3)旧制高等学校 第一高等学校(東京)、第二高高等学校(仙台)、第三高等学校(京都)など
(註4)上海
(7月1日 転記&文責 村山)
馬城会瓦版2020 第18号~「相中相高八十年」より 創立期5~
記念誌「相中相高八十年」より (創立期その5)
相馬中学校大運動会
運動会の具体的内容が明らかなものは、1901(明治34)年5月4日に開催されたものが最初である。
下記によれば、参観人一万人というから、当時の中村町の人口より多く、最も人気のあった行事の一つだったのであろう。
同校にては創立3週年に相当するを以て記念式を行ひ、兼て皇孫御降誕の御慶事を祝さん為め、
去る4日を卜し校庭に於て大運動会を開催したり。
先ず校の入口には『記念式』なる大額を掲げ、武装の人形兵士之を門守し、大々的緑門を建て、
又会場前にも大額、大緑門、武装の飾り物あり、場の正面には横二間長さ三尺程の白布に『創立記念碑』の5大文字を書したるを壇上高く掲け、西方には『弘法大師の大夜造りのへちま畑』と称してコンボーにて瓢棚を築き翠葉滴らんとする計り。
尚来賓席上にも藤園に凝して日覆を造り、裏門二ケ所にも同様額面及アーチの用意をなし、会場には各国の国旗を高く掲げ、大達磨の飾物を据ゆる等、其装飾の壮大なるには何れも一驚を喫したる程なり。
斯くて午前9時より運動に着手し、棍棒、韓信、旗取、武装、二人三脚、母衣、擬馬源平、片脚、蛙飛、協力、盲目、数字、来賓競争等、其他十数種を演じ、来賓競争には参観のため臨場したる中村高等尋常、八幡尋常校の職員生徒も加わりき。
最後の優等者駆足競争には4学年生氏家某に勝点を占められ、校長の胴上げ杯ありて、其勝敗を決したる時の如きは快哉を叫んで拍手喝采、恰かも百雷の轟くが如くなりし。
此日参観人無慮一万人の多きに及び、実に近来無比の大盛会にてありしが、参観人の重なる人々は、部長、判事、検事、林区署長、警部、各高等小学校、各町村長、町会議員、其他知名の紳士等百余名にして、来賓には茶菓及昼餐を饗応せり。
当日の経費総計は二百余円にて、職員より金弐拾円、其他悉皆寄付金より成れるものなりと。
(『福島民報』5月8日)
(6月28日 転記&文責 村山)